密やかな結晶

医師を目指して勉強しています。常に一生懸命でいること。

恋の花

人からの好意を素直に受け入れることができないらしいと、最近気付きました。私ばかりが好きで好きで仕方ないと思っていた恋人が、私に会いたいと、無理をしてでも会いに行きたいと言うのです。その時初めて、どうやらこの人は私のことがとても好きらしいな、と思い当たりました。

私のことが好きなのは知っていたけど、そんなに好きだなんて知らなかったわ。少し、驚きました。私に向けるあの笑顔は、強く抱きしめる癖は、私への愛情故のものだと、いくつかの点が繋がりました。思っていたより私は男の人の心理が分かっていなかったようです。

愛されるということ、愛するということを考える日々。彼の純朴で素直な性格は時に私の心を傷つけます。何も疑わず、誰を憎むこともなく綺麗なまま育った子。どうも、私が彼を騙しているような気がして後ろめたく感じてしまいます。ごめんね、と呟きます。許して、と零します。君のように一途でなくてごめんね。綺麗でなくてごめんね。清らかなものでなくてごめんね。

それでも私は、彼がいるだけでとても幸せ、です。彼と出会って、信じられないくらい心がときめく、あの感覚をまた味わってしまいました。幸せという感覚を思い出してしまいました。それは普段の私にとってはまざまざと現実の不幸さを見せつけられて辛いことでもあるのですが、取り敢えずは、今の1番幸せな日々を噛み締めています。

願わくば、今度こそこの幸せを失うことがありませんように。