赤く燃える蠍の心
透きとおった、美しい、私だけの、暖かくて優しい何かをずっと探している気がします。
私の隣に居てくれる人が欲しいわ。
たくさん甘やかして欲しいわ。少し、疲れたのです。少し休んだらまた歩き出せるから。
私はこの世界を未だに好きになれないのです。
冷たくて悲しい人々に囲まれて生きています。私が私であることは、今の社会では許されないように感じます。
だから、ただ1人に私の存在を許して欲しいのです。たった1人さえいれば私はこの先も生きていけるんじゃないかなと思っています。
ずっと独りぼっちで生きていました。
家を出て、知らない土地で暮らし始めてから、孤独はもっともっと深くなりました。
ああでも本当は、友人なんていらないのです。
怖くて汚い人間たちを、友達にしたくなんてないのです。
けれど求めてしまいます。私の孤独を消してくれる奇跡のような存在を、心のどこかでずっと求めているのです。
そんな都合の良いものが居ないことはもう随分前から分かっているのですが。
荒れ狂う感情を抑えて、息を詰めて他人をじっと見つめてきました。
人が愛しくて怖くて憎いです。
どうかこの先少しづつでいいので、自分のことを好きになれますように。自分と他人を比べることなく大事にできますように。
人が怖くなくなりますように。
世界を愛せますように。
生きているうちに、幸せになれますように。